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コンサルvs投資銀行どっち?知恵袋の意見を業界経験者が比較

コンサルからの転職8分で読める
Kay
KayBig4出身のAI・ITコンサルタント
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目次

「コンサルと投資銀行(IBD)、どっちに行くべきですか?」

知恵袋でこの手の質問を検索すると、就活生や若手社会人の切実な投稿が大量に出てくる。僕自身はBig4のコンサルファーム出身で、投資銀行で働いた経験はない。ただ、IBDに進んだ知人が複数いるし、コンサル時代に金融機関向けのプロジェクトで投資銀行業務の内側を見る機会もあった。

この記事では、知恵袋の議論を整理しつつ、コンサル側の実体験とIBD側の公開情報・知人の話をもとに、両者を年収・激務度・キャリアパスの3軸で比較する。先に断っておくと、僕はコンサル側の人間なので、完全に中立ではない。その前提で読んでほしい。

知恵袋の「コンサルvs投資銀行」論争を整理する

知恵袋での「コンサル 投資銀行 どっち」系の投稿を読み込むと、回答は大きく3つのパターンに分類できる。

  1. IBD推し派:「年収は圧倒的にIBD」「金融のプロフェッショナルになれる」
  2. コンサル推し派:「つぶしが利く」「IBDほど体力勝負じゃない」
  3. そもそも比較するな派:「業務内容が全く違う。比較すること自体がナンセンス」
知恵袋ベストアンサー「IBDは年収2,000万超えだからコンサルより格上」→ これはVP以上の話であり、アソシエイトまでの離職率を無視している。IBDに入社しても全員がVPまで残れるわけではない。

正直、3の「比較するな派」が最も本質を突いている。コンサルは「クライアントの課題を解く」仕事であり、IBDは「企業の資金調達やM&Aを遂行する」仕事だ。求められるスキルセットが根本的に違う。しかし、就活生にとっては「高年収×高負荷×ハイキャリア」という共通軸で比較したくなる気持ちもわかる。

もう一つ、知恵袋で注意すべきなのは回答者のバイアスだ。IBDの実務経験者が知恵袋で丁寧に回答しているケースは少ない。多くは「聞いた話」や「イメージ」で書かれている。僕もIBDの内部事情については知人から聞いた話と公開データが中心になるので、その点は正直に書く。

年収比較——入社から10年目まで

知恵袋で最もヒートアップするのが年収の話だ。以下は、外資系IBD(日系大手証券IBD部門含む)とBig4コンサルの年収レンジを比較した表である。

年次 投資銀行(IBD) Big4コンサル
1〜3年目 800〜1,200万円 500〜650万円
4〜6年目 1,200〜1,800万円(アソシエイト) 700〜900万円(シニコン)
7〜10年目 1,800〜3,000万円(VP) 1,100〜1,400万円(マネージャー)
管理職以上 3,000〜5,000万円超(MD) 1,500〜2,500万円(シニマネ以上)
額面だけを見ればIBDの圧勝に見える。ただし、この表には「生存者バイアス」がある。IBDでVP以上に残れるのは同期の2〜3割程度と言われており、多くはアソシエイト前後で転職する。一方、コンサルはマネージャーまで昇進する割合がIBDのVP到達率より高い。

IBDの知人に聞いた話では、ベース給与に加えてボーナスの比率が非常に高く、好況期と不況期で年収が数百万円単位でブレるらしい。コンサルは相対的にベース給与の比率が高く、年収のボラティリティは小さい。安定性を重視するならコンサル、ピーク年収の高さを追求するならIBDという構図になる。

なお、コンサルの場合はフリーランス独立という選択肢がある。僕自身、独立後に年収は大幅に上がった。コンサル出身者の年収事情についてはポストコンサルの年収リアルで詳しく書いている。

働き方・激務度の比較

年収の次に知恵袋で議論になるのが激務度だ。結論から言うと、平均的にはIBDの方が労働時間は長い。

IBDの知人の話を総合すると、ディール(M&Aや株式引受案件)が走っている期間は、深夜2〜3時退社が数週間続くことも珍しくないという。ピッチブック(提案資料)の作成やバリュエーション(企業価値評価)のモデル更新は、クライアントの要望に即座に応える必要があるため、時間のコントロールが効きにくい。

一方、コンサルも激務ではある。特にデューデリジェンス案件やシステム導入プロジェクトのピーク期は、深夜まで働くことは普通にあった。ただ、プロジェクトの合間にベンチ(待機期間)があったり、プロジェクトの種類によっては比較的ホワイトに働ける期間もある。この「波」があるかないかが、コンサルとIBDの大きな違いだ。

IIBDに進んだ知人が「ディール中は曜日の感覚がなくなる」と言っていたのが印象的だった。コンサルも忙しかったが、少なくとも僕は「今日が何曜日かわからない」という状態にはならなかった。

もう一つ重要なのが、業務の性質の違いだ。コンサルの仕事は「仮説を立てて検証する」思考プロセスが中心で、知的な負荷が高い。IBDの仕事は「正確なモデルを高速で作り続ける」実行力が求められ、体力的な負荷が高い。どちらが辛いかは個人の適性による。

キャリアパスの違い——10年後どうなるか

知恵袋ではあまり深掘りされないが、入社10年後のキャリアパスこそ最も重要な比較軸だと思っている。

IBD出身者の主なキャリアパス

  • PEファンド(バイアウトファンド)への転職
  • ヘッジファンドへの転職
  • 事業会社のCFO・財務部門
  • 独立系M&Aアドバイザリー
  • IBD内での昇進(VP → MD)

コンサル出身者の主なキャリアパス

  • 事業会社の経営企画・戦略部門
  • スタートアップの経営幹部(COO、CSO等)
  • フリーランスコンサルタント
  • PEファンドのオペレーション部門
  • ファーム内での昇進(マネージャー → パートナー)
IBDのキャリアパスは金融領域に特化しており、PEファンドやCFOポジションでは圧倒的に有利。コンサルのキャリアパスは業界横断的で選択肢の幅が広い。どちらが「良い」かではなく、自分がどの方向に進みたいかの問題だ。

コンサル出身者のキャリアパターンについてはコンサル出身者のキャリアパス5パターンで体系的に整理しているので、コンサル寄りで検討している人は読んでおいてほしい。

一つ補足すると、コンサルからIBDへの転職は不可能ではないが、20代後半までが現実的なリミットだ。ファイナンスのモデリングスキルが必須であり、未経験での転職ハードルは高い。逆に、IBDからコンサルへの転職は比較的スムーズに進むケースが多い。この非対称性は覚えておいた方がいい。

向いている人の違い

知恵袋で「どっちが向いていますか」と聞く前に、自分の志向性を棚卸しした方が早い。コンサルで働いた経験と、IBDに進んだ知人たちの話を踏まえて整理する。

コンサルに向いている人

  • 多様な業界・テーマに触れたい知的好奇心がある
  • 「答えのない問い」に仮説を立てて挑むのが好き
  • 将来の選択肢を広く持っておきたい
  • フリーランスや起業も視野に入れている
  • 体力よりも思考力で勝負したい

投資銀行に向いている人

  • 金融・ファイナンスに強い関心がある
  • 数字を扱うのが好きで、Excelモデリングが苦にならない
  • 短期間で圧倒的に稼ぎたい
  • PEファンドやCFOなど金融キャリアを目指している
  • 体力に自信があり、極限の激務にも耐えられる
僕がコンサルを選んだ理由は「いろんな業界を見たかった」からだ。もし当時の僕が金融に強い関心を持っていて、PEファンドを明確に目指していたなら、IBDを選んでいたかもしれない。結局、何を「面白い」と感じるかが一番の判断基準になる。

コンサルと商社の比較で迷っている人はコンサルvs商社の比較記事も書いているので、併せて参考にしてほしい。

まとめ

「コンサルと投資銀行、どっちが上か」という問いに正解はない。年収のピークはIBDが上、キャリアの汎用性はコンサルが上。激務度はIBDの方が厳しく、ワークライフバランスの調整余地はコンサルの方がある。

改めて整理すると、金融のプロフェッショナルとして年収の天井を追いたいならIBD、業界横断的なスキルを武器にキャリアの選択肢を広く持ちたいならコンサルが合っている。

どちらの道を選ぶにしても、知恵袋の匿名回答だけで判断するのはリスクが高い。可能な限り両方の業界の人に直接話を聞き、自分の目で確かめることを強く勧める。コンサル業界の転職事情についてはコンサル転職エージェントTOP5で信頼できるエージェントをまとめているので、情報収集の起点にしてほしい。

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Kay

Kay

IT業界12年Big4コンサル出身日英バイリンガル

新卒でメガベンチャーに入社後、ITベンチャー、事業会社のシステム部門を経て、Big4コンサルファームでITコンサルタントとしてチームリーダーを務める。その後フリーランスとして独立し、現在はAI活用コンサルティング・ITコンサルティングを中心に活動。日英バイリンガル。