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外資コンサルは英語できないと無理?Big4出身者が語る本当に必要な英語力と現実的な対策

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Kay
KayBig4出身のAI・ITコンサルタント
外資コンサルは英語できないと無理?Big4出身者が語る本当に必要な英語力と現実的な対策
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目次

「英語できない自分が外資コンサルなんて無理だ」と思っていた

Big4に入社する前の僕は、まさにこの不安を抱えていた。TOEICは800点台。日常会話はなんとかなるが、ビジネスの場で英語を使う自信はゼロだった。

転職エージェントに相談したとき、「Big4なら英語できなくても大丈夫ですよ」と言われた。半信半疑で入社した結果、確かに最初の1年は英語をほぼ使わなかった。ただし、2年目以降にグローバル案件にアサインされたとき、現実を突きつけられることになる。

この記事は「コンサルに興味があるけど英語に自信がない」「Big4に入ったけど英語ができなくて不安」という人に向けて書く。結論から言えば、英語ができなくても外資コンサルには入れるし、活躍もできる。ただし、逃げ続けるとキャリアの選択肢が狭まる

Big4各社の英語使用頻度 — ファームごとに全然違う

「外資コンサル=英語必須」というイメージがあるが、実態はファームごとに大きく異なる。

デロイト トーマツ コンサルティング

国内クライアントの案件が多く、日常業務で英語を使う頻度は低い。グローバルプロジェクトにアサインされない限り、日本語だけで業務が完結するケースが大半だ。ただし、社内のグローバルツールやナレッジベースは英語のため、読解力は求められる。

PwCコンサルティング

PwCはグローバルネットワークが強いため、海外チームとの協業案件が一定数ある。ただし東京オフィスの案件は国内中心が多い。マネージャー以上になるとグローバルコールへの参加が増えるため、昇進とともに英語力の重要度が上がる印象だ。

EYストラテジー・アンド・コンサルティング

EYは評判の記事でも書いたが、グローバル案件の比率が比較的高い。特にトランザクション系やストラテジー系では英語を使う場面が多い。一方でテクノロジー系は国内案件中心のチームもある。

KPMG コンサルティング

Big4の中では比較的規模が小さく、国内案件中心のチームが多い。英語の必要度は低めだが、グローバルメソドロジーの理解に英語の読解力は必要だ。

戦略系ファーム(マッキンゼー、BCG、ベイン)

ここは別格だ。選考段階で英語面接があり、入社後もグローバルチームとの協業が日常的。英語ができないとそもそも選考を通過しにくい。ただし、BCGやベインの東京オフィスでは日本語案件も存在する。

Big4に限れば「英語できない=無理」ではない。特にデロイトとKPMGは英語力が選考の決定要因にならないケースが多い。ただし、キャリアの後半で英語力がボトルネックになるリスクは理解しておくべきだ。

英語ができなくて実際に困った5つの場面

僕自身の体験と、同僚から聞いた話を合わせて、外資コンサルで英語ができずに困る典型的な場面を5つ紹介する。

場面1:グローバルコールで発言できない

入社2年目、初めてグローバルプロジェクトにアサインされた。週1回のグローバルコールで、ロンドンとニューヨークのチームと進捗共有をする。

最初のコールで僕は一言も発言できなかった。英語は聞き取れる。内容も理解できる。でも自分の番になったとき、頭の中で日本語を英語に変換している間に話が先に進んでしまう。「I'll share my update later by email」と言って逃げた。

場面2:英語の議事録が書けない

グローバル案件では議事録も英語だ。会議中にリアルタイムで英語のメモを取る必要があるが、聞き取りながら英語で書くマルチタスクは想像以上に難しい。

最初の頃は会議を録音して、後から2時間かけて議事録を書いていた。本来30分で終わる作業に2時間。生産性の観点でも、精神的な消耗の観点でも、大きなロスだった。

場面3:海外オフィスからのメールに即レスできない

英語のメールを読むのは問題ない。ただし「すぐに返信する」のが難しい。日本語なら30秒で返せる内容に5分かかる。微妙なニュアンスを伝えるために辞書を引き、文法を確認し、結局テンプレ的な返信になる。

場面4:英語のプレゼン資料を作れない

クライアント向けの資料は日本語だが、社内のグローバル共有用に英語版を作ることがある。日本語のスライドを英訳するだけでも時間がかかるが、問題はそれだけではない。英語圏のプレゼン資料は構成の文化が違う。「結論→根拠→データ」の流れが日本語以上に厳格に求められる。

場面5:昇進面談で英語力を指摘される

マネージャー昇進のタイミングで「グローバル案件のリード経験」を求められることがある。英語ができないとグローバル案件にアサインされにくく、アサインされないと実績が積めず、実績がないと昇進できない。この負のループに入ると抜け出すのが難しい。

コンサルで本当に必要な英語力はTOEICで測れない

TOEICスコアより大事なことでも詳しく書いたが、コンサルで求められる英語力はTOEICの点数とは別物だ。

TOEICが測る英語力 vs コンサルが求める英語力

能力 TOEIC コンサル実務
リスニング 標準的な速度の音声 ネイティブの早口+訛り
リーディング 文法的に正しい文章 略語だらけのメール・スラック
スピーキング 測定なし 会議でのファシリテーション
ライティング 測定なし 議事録・報告書の即時作成
ニュアンス なし 「diplomaticに断る」「pushbackする」等

実務で最も重要なのは「瞬発力」

コンサルの英語で最も重要なのは、完璧な英語を話す力ではなく、不完全でも即座にアウトプットする瞬発力だ。

グローバルコールでは沈黙が長いと「この人は理解していない」と判断される。文法が多少おかしくても、即座に自分の意見を述べられる人の方が信頼される。TOEIC900点で黙っている人より、700点で積極的に発言する人の方が評価される世界だ。

英語に不安があるコンサルが今すぐやるべき5つの対策

「英語ができない」を嘆いていても状況は変わらない。入社後でも、入社前でも、以下の対策は有効だ。

対策1:シャドーイングを毎日15分

リスニングとスピーキングを同時に鍛える最も効率的な方法がシャドーイングだ。ポッドキャストやYouTubeのビジネス英語コンテンツを使い、聞こえた英語をそのまま繰り返す。1日15分を3ヶ月続けるだけで、グローバルコールでの聞き取り精度が明らかに変わる。

対策2:英語で議事録を書く練習

実務で最も即効性があるのが、英語の議事録作成の練習だ。TED Talksの動画を見ながら、リアルタイムで英語のメモを取る。最初は箇条書きでいい。ポイントは「止めずに書き続ける」こと。完璧を目指さず、キーワードを拾う力を鍛える。

対策3:定型フレーズを50個覚える

コンサルの英語会議で使うフレーズは意外と限られている。以下のような定型表現を50個覚えるだけで、会議での発言ハードルが大幅に下がる。

  • "Let me share a quick update on..."(進捗共有の導入)
  • "I'd like to push back on that point."(反論の切り出し)
  • "To clarify, are you suggesting that...?"(確認・質問)
  • "I'll take that as an action item."(タスク引き受け)

対策4:AI翻訳ツールを戦略的に活用する

2026年の今、AI翻訳の精度は飛躍的に向上している。メールの下書きはDeepLやChatGPTに任せて、自分はニュアンスの最終調整に集中する。議事録も音声文字起こし+AI要約で大幅に効率化できる。

ただし、リアルタイムの会議でAIに頼ることはできない。だからこそ対策1〜3の「自力の瞬発力」を鍛える必要がある。AIは非同期コミュニケーションの補助ツールとして使うのが現実的だ。

対策5:英語を使うプロジェクトに自ら手を挙げる

最終的に、英語力は実践でしか伸びない。社内で英語を使うプロジェクトがあれば、自ら手を挙げる。最初は辛いが、3ヶ月もすれば「なんとかなる」レベルには到達する。

僕の場合、入社3年目にグローバル案件のサブリードに自ら立候補した。最初の1ヶ月は毎晩英語の資料作成に追われて寝不足だったが、3ヶ月後にはグローバルコールで自然に発言できるようになっていた。

英語不要のコンサルキャリアも存在する

「どうしても英語が苦手」「英語を使わないキャリアを歩みたい」という人に伝えておきたいことがある。英語を使わないコンサルキャリアは、普通に存在する。

国内系コンサルファーム

アビームコンサルティング、ベイカレント、シグマクシスなどの国内系ファームは、クライアントも社内コミュニケーションも基本的に日本語だ。Big4出身者が国内ファームに転職するケースは珍しくない。

ITコンサルタント / SE寄りのキャリア

ITコンサルとSEの違いでも書いたが、ITコンサルの中でもSE寄りのポジションは英語の必要度が低い。システム導入やプロジェクト管理が中心であれば、英語は読解レベルで十分だ。

フリーランスコンサル

フリーランスになれば、受ける案件を自分で選べる。国内クライアントの案件だけを選べば、英語を使う場面はほぼゼロだ。コンサルを辞めた後のキャリア5パターンの中でも、フリーランスは英語力に関係なく年収を上げやすい選択肢だ。

「英語ができない=コンサルとして失格」ではない。英語力はあくまでキャリアの選択肢を広げるツールだ。英語を伸ばすか、英語不要のキャリアを選ぶか。どちらも正しい選択だと僕は思う。

まとめ:英語の不安は「入ってから考える」でいい

この記事のポイントをまとめる。

  • Big4なら英語ができなくても入社できる(特にデロイト、KPMG)
  • ファームごとに英語の必要度は大きく異なる。事前にチームの案件構成を確認すべき
  • TOEICの点数と実務英語力は別物。瞬発力と場数が重要
  • AI翻訳の進化で非同期コミュニケーションのハードルは下がった。ただし会議での瞬発力は自力で鍛える必要がある
  • 英語不要のコンサルキャリアも存在する。国内ファーム、ITコンサル、フリーランスなど選択肢は豊富

僕自身、英語に不安を抱えながらBig4に入った。苦労した時期もあったが、結果的に英語力はコンサル時代に最も成長したスキルの一つになった。

英語ができない不安で外資コンサルへの挑戦を諦めるのは、もったいない。入ってから伸ばせばいい。それが、僕がBig4で学んだ最も大きな教訓だ。

外資コンサルの英語力について、より網羅的に知りたい人はTOEICスコアより大事なこともあわせて読んでほしい。バイリンガルがBig4で得する場面と損する場面も参考になるはずだ。

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Kay

Kay

IT業界12年Big4コンサル出身日英バイリンガル

新卒でメガベンチャーに入社後、ITベンチャー、事業会社のシステム部門を経て、Big4コンサルファームでITコンサルタントとしてチームリーダーを務める。その後フリーランスとして独立し、現在はAI活用コンサルティング・ITコンサルティングを中心に活動。日英バイリンガル。